ナノ粒子の分散方法を知りたい! どんな機械が必要なの?

ナノ粒子とは、10億分の1mという極小の粒子です。近年では、金属の塗料や化粧品などにはナノ粒子が盛んに使われるようになり、ナノ化粧品などと銘打たれた製品も出てきました。また、ナノ粒子は極小の微粒子なので、分散させるためにも専用のホモジナイザーが必要です。

そこで今回は、ナノ粒子を分散させる方法について解説します。

  1. ナノ粒子とは何か?
  2. ナノ粒子の用途
  3. ナノ粒子の分散化について
  4. 分散装置の導入について
  5. ナノ粒子の分散に関するよくある質問

この記事を読めば、ホモジナイザーの利用方法や導入方法もよく分かることでしょう。ホモジナイザーを職場で利用しているという人も、ぜひ読んでみてくださいね。

1.ナノ粒子とは何か?

ナノとは、cmやmと同じように大きさを表す単位の一種です。1ナノメートル(nm)は、10億分の1mになります。ちょっと想像がつかない小ささですが、毛髪の10万分の1と言われれば、なんとなくイメージが湧くでしょう。ナノ粒子は、表面積が大きくなるという特徴があるため、反応が大幅に促進されたり、触媒の量を減らしたりすることができます。また、ナノサイズまで粒子を小さくすると、融点が下がるという特徴が出るため、低い温度で焼成が可能です。

ナノ粒子とは、1mmより小さな粒子なんですね。表面積が大きくなるというのは意外でした。
はい。物質をナノ粒子まで分解することで、反応を大幅に促進させることが可能になります。

2.ナノ粒子の用途

ナノ粒子はいろいろな場所で使われていますが、私たちの身近にある製品としては、金属塗料と化粧品が挙げられます。ナノ粒子はその大きさによってて光の散乱と反射にも大きく影響するため、光の波と共鳴することができれば、鮮やかな色彩を出現させることが可能です。

また、人間の皮膚は250nm以下の物質は通過させるという特徴があります。そこで、ナノ粒子を使用して化粧品を作れば、より成分を効果的に皮膚へ浸透させることができるのです。特に、ヒアルロン酸・コラーゲン・セラミドといった肌の潤いやハリを回復させる成分は、ナノ粒子化されて化粧品の成分になっているものは多いでしょう。

ナノ粒子は私たちの身近にある製品に使われているんですね。
はい。物質をナノ粒子にする技術が開発されたことで製品化できた商品もあります。

3.ナノ粒子の分散化について

この項では、ナノ粒子の分散化について解説します。どのようなことなのでしょうか?

3-1.分散とは何か?

分散とは、特定の物質の中に別の物質が均一に混じり合っている状態のことです。ナノ粒子が、液体などに均一に分散させると透明になります。分散化させることにより、ナノ粒子を混ぜ合わせた物質の性質が均一化し、より精度の高い物質になるのです。ナノ粒子の特性を十分に生かしたい製品を作る場合、分散化は欠かせません。

3-2.分散化をする方法

分散化をする機械は、分散機と呼ばれます。そのままのネーミングですが、分かりやすいでしょう。特に、ナノ粒子を分散化させることに特化した分散機をナノ分散機と言います。

さて、ナノ分散機には大きく分けて2つの種類があるのです。1つは、大きな粒子をナノ粒子まで細かく砕き、それから分散させる機械、もう一つは、最初からナノ粒子程度まで細かく砕いた物質を分散化させる機械になります。粒子を細かく砕く方法は、超音波・ビーズ・回転刃などが利用されますので、ナノ粒子の種類によって使い分けましょう。

分散とはただ混ぜ合わせるだけではないんですね。
はい。均一に混じり合わせなければ、分散とはいえません。

4.分散装置の導入について

前述のように、分散装置(分散機)には、いろいろな種類があります。研究室で使われるような卓上サイズもありますし、製造ラインに組み込めるようなサイズもあるのです。また、購入・レンタル・中古など導入方法もたくさんあります。単に分散装置を導入したいというだけでは、迷ってしまうことも多いでしょう。

このような場合は、ぜひ三丸機械工業のような、専門の業者に相談をしてみるのがおすすめです。たとえば、化粧品を製造するような場合は、コンタミ(異物混入)のようなことがあっては大変ですから、新品を導入するのが一番でしょう。一方、検査で使用する場合は中古品でも十分に事足りる、という場合もあります。さらに、いろいろな分散装置の使い心地を確かめたいという場合は、複数の機械をレンタルしてみて購入を決めてもよいでしょう。

新品を導入する場合は、値段もさることながら、アフターケアの充実度で業者を選びましょう。分散装置は高価なものです。故障した際、業者がすぐに対応してくれれば安心でしょう。三丸機械工業では、ホームページからご相談を受け付けています。分散装置を導入したいが、どのような装置がよいか迷っているという場合は、ぜひご相談ください。御社のご希望に沿って最適な装置を提案いたします。

物質を分散させるには、分散装置が必要なんですね。
はい。機器を扱う専門のメーカーもありますので、導入の際は相談してみましょう。

5.注意点

分散装置も定期的に新製品が発売されます。10年前に新商品だったものでも、現在はさらに便利な機能がついた製品が発売されているでしょう。まだまだ動く分散装置は中古品として下取りに出すことも可能です。

常に最高品質の製品を製造している業者の場合は、定期的な買い替えをおすすめします。やはり、旧型の機械ではできることに限界があるでしょう。ぜひ一度、三丸機械工業にご相談ください。最適な提案をさせていただきます。

装置は定期的な買い換えが必要なんですね。
はい。定期的に業者と相談しましょう。

6.ナノ粒子の分散に関するよくある質問

Q.ナノ粒子の分散は、手作業などでは行えませんか?
A.手作業では均一にまじりあわせることはできませんので、分散機(分散装置)を使用しましょう。

Q.分散機をレンタルする場合は、どのくらいの期間借りることができますか?
A.業者によって異なりますので、長く借りたい場合は長期レンタル会社を探しましょう。

Q.分散機は大きさがいろいろありますか?
A.はい、卓上サイズから製造ラインに組み込めるものまで種類豊富です。

Q.分散機は、ナノ粒子を細かくする以外にも使い道はあるのでしょうか?
A.はい、ナノ粒子以外にも粒子を液体などの中に均一に分散させるのに使用できます。ただし、ナノ粒子専門の分散機を他の粒子を分散させる目的で使わないほうがよいでしょう。故障の原因となります。

Q.分散機の寿命はどのくらいでしょうか?
A.10~15年くらいです。これはあくまでも目安であり、使い方によっては長くなったり短くなったりします。

おわりに

今回はナノ粒子の分散について解説しました。粒子が極小な分、専用の装置が必要です。ナノ粒子はこれからますます幅広い分野で使われていくことでしょう。早めに専用の器材をそろえておけば、何かと便利です。必要になったら、ぜひ三丸機械工業にご相談ください。