滅菌水とはどんな水? 使い道や製造装置の設置方法を解説します。


滅菌水とは聞きなれない名前ですが、医療現場や食品製造工場などで使われる減菌を行った水のことです。大量に使うことも多いので、滅菌水製造装置を導入しているところもあります。また、製造装置の導入や交換についての情報を求めている方もいるでしょう。

そこで、今回は滅菌水の性質や使い道・滅菌水装置について解説します。

  1. 滅菌水に関する基礎知識
  2. 滅菌水製造装置とは?
  3. 滅菌水製造装置の導入方法などについて
  4. 滅菌水製造装置に関するよくある質問

この記事を読めば、滅菌水の使い道や蒸留水などとの違いがよく分かるでしょう。職場で滅菌水製造装置の導入を考えているという方も、ぜひ読んでみてくださいね。

1.滅菌水に関する基礎知識

はじめに、滅菌水の特徴や蒸留水・水道水との違いをご紹介します。どのような水なのでしょうか?

1-1.滅菌水とは?

滅菌水とは、水道水を専用の製造装置にかけて菌を減らした水のことです。精製水よりも菌の数が少なく、調剤用水や洗浄用水・実験動物の飲料水・食品工場の調理用水として使われます。精製水をさらに減菌することもあり、こちらは減菌精製水と呼ばれるのです。

1-2.滅菌水の使い道

滅菌水は、前述したように医療現場や大学の研究室・食品製造工場などで使われます。滅菌した器具を洗浄したり、水薬(すいやく)を作ったりすることが多いでしょう。また、調理用の水として使われることもあります。そのため、大量に使う職場も珍しくなく、滅菌水製造装置が設置されているところも多いのです。

1-3.他の水との違い

一般的な水道水を滅菌・減菌した水には、滅菌水の他に精製水(蒸留水、純水とも呼ばれる)・生理用食塩水・注射用水などがあります。精製水や滅菌水は、製剤原料や調剤用水として使うことはできますが、注射液を作ったり傷口の洗浄を行ったりすることはできません。

ちなみに、注射用水とは滅菌水や精製水を容器によって滅菌したものです。専用の容器に密封されて入っています。
生理用食塩水は、注射用水に塩化ナトリウムを0.9w/v%含有するものです。人間の体液とほぼ同等の塩分濃度であり、傷口の洗浄に使われたりナトリウムが欠乏した際は、そのまま点滴されることもあります。注射用水と生理用食塩水だけが、注射などで直接体内に入れることが可能です。

2.滅菌水製造装置とは?

滅菌水製造装置とは、水道水を加圧加熱した後、滅菌して滅菌水を作り出す装置のことです。
滅菌水を作るには水道水をフィルターでろ過してゴミや不純物を取り除いた後、滅菌タンクの中に入れ、タンク全体を121度程度に加熱して圧力をかけます。30分~60分で加熱加圧が終了し、水は冷却水によって冷却され、貯水タンクの中で保管されるのです。装置の大きさにもよりますが、1回の加圧加熱で80L~100L程度の滅菌水を作ることができます。使う際は、専用の蛇口から水を取りだしてください。蛇口にはフィルターが付けられており、タンク内が汚染された際の備えとなっています。

食品工場など毎日滅菌水を使う職場ならば、滅菌水をボトルなどで購入するよりはお得です。1台は設置しておくとよいでしょう。

3.滅菌水製造装置の導入方法などについて

この項では、滅菌水製造装置の導入方法や耐用年数、メーカーの選び方などをご紹介します。ぜひ参考にしてください。

3-1.滅菌水製造装置を導入する前に

毎日一定量の滅菌水を使う場所では、滅菌水製造装置がおすすめです。ただし、滅菌水製造装置のサイズは高さが2m・幅が1.2m・奥行きが1m程度あります。コンパクトサイズといわれているものでも、これよりは少々小さいくらいです。また、重量が1t近くありますので、場所によっては床の補強が必要になります。水道水を直接装置に入れますので、専用の蛇口も必要です。初めて装置を導入する場合は、設置場所の工事から始めなければならないこともあるでしょう。

3-2.滅菌水製造装置を扱っているメーカー

滅菌水製造装置は、医療機器を取り扱っているメーカーやホモジナイザーなどを製造・販売しているメーカーが取り扱っています。三丸機械工業でも扱っており、ホームページからお問い合わせや技術相談も可能です。

3-3.滅菌水製造装置の耐用年数やメンテナンスについて

滅菌水製造装置の寿命は、一般的に15年~20年前後といわれています。ただし、使用頻度によっては寿命は変わりますので、定期的にメーカーにメンテナンスをしてもらいましょう。メンテナンスの頻度はメーカーによって異なりますが、ある程度年月が経ったら、1年に1度のメンテナンスがおすすめです。それまでのメンテナンス頻度は、メーカーと相談してください。

3-4.滅菌水製造装置の導入費用や中古市場について

滅菌水製造装置を新品で導入する場合、1基50万円~100万円程度はかかります。毎日貯水タンクが空になるくらい滅菌水を使う場合は、新品を導入した方がおすすめです。
使用頻度が少ない場合は、中古品の購入も視野にいれましょう。滅菌水製造装置は中古市場が形成されており、専用の業者も複数あります。中古品の場合は、新品の半額~三分の一程度の値段で購入可能です。古い機種ほど安価な傾向にありますが、あまり古いものは、故障した場合に修理が利きません。そのあたりもよく考えて購入してください。

3-5.メーカーの選び方

滅菌水製造装置を販売しているメーカーは、すでにできあがっている装置を設置していくだけの会社と、設置場所に合わせて装置をカスタマイズしてくれるメーカーとがあります。今は、ホームページを作成している会社も多いので、よさそうなメーカーを見つけたら、資料請求を行ってみましょう。見積もり作成は無料、というところもあります。
また、メンテナンスの内容も重要ですから、何か不具合があった際、すぐに駆けつけて対処してもらえるメーカーがおすすめです。

4.滅菌水製造装置に関するよくある質問

Q.滅菌水は、なぜ注射用水として使えないのでしょうか?
A.無菌状態ではなく、直接体内に入れることができないためです。

Q.滅菌水で食品を製造するメリットは何でしょうか?
A.水道水を利用するよりも、食中毒の発生を防ぐことができます。

Q.滅菌水は家庭でも使い道があるのでしょうか?
A.赤ちゃんのミルクを作ったりするのに便利です。

Q.小型の滅菌水製造装置はありますか?
A.ありますが、家庭用のものはありません。

Q.不要になった滅菌水製造装置を売却することは可能ですか?
A.製造されて10年までのものでしたら、引き取ってもらいやすいでしょう。インターネットなどで専門の業者を探してみてください。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回は、滅菌水の使い道や滅菌水製造装置の設置方法などをご紹介しました。滅菌水は、一度に大量に使うことも珍しくないので、装置を使って作った方がお得というところも多いでしょう。また、容器に入った滅菌水は災害用に備蓄しておいても便利です。導入を考えている方は、一度メーカーに資料請求などを行ってみてください。


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