工場の改善提案にはどんな事例があるの?具体例を紹介!
工場で働いていると、「ここをもっとこうした方がよい」という改善案を思いつくこともあるでしょう。
しかし、思っているだけでは効果は上がりません。
そこで、今回は改善提案の行い方や事例をご紹介します。
改善提案が活発に行われる職場は、作業が効率化し、コストダウンも行いやすいでしょう。
また、改善提案というと大がかりなものを想像しがちですが、それよりも「ちょっとした気づき」が大切なのです。
仕事をもっと効率化させたいと考えている方はぜひこの記事を読んでみてください。
- 改善提案とは何か?
- 改善提案の具体例とは?
- 改善提案を積極的に行うにはどうしたらよいのか?
- 小さな改善提案の方が実行しやすい
- まずは整理整頓から始めてみる
- おわりに
1.改善提案とは何か?
改善提案とは、「こうすれば、もっと仕事をしやすくできる」というアイデアです。
改善提案というと何やら大仰に聞こえますが、仕事を効率化するための工夫と考えればよいでしょう。
今は、コンサルティング会社に依頼すれば、会社の問題点の洗い出しから改善提案まで行ってもらえます。
しかし、工場などの製造業では現場で働いている従業員の改善提案の方が、仕事の効率化やコスト削減につながることが多いでしょう。しかし、現在の工場は、作業工程の多くがマニュアル化されています。
ですから、改善提案などする余地がないと思っている方もいるでしょう。
でも、改善提案は仕事の手順や作業工程だけではありません。
ちょっとしたアイデアがぐっと仕事を楽にしてくれることもあるのです。
2.改善提案の具体例とは?
この項では、改善提案の具体例をご紹介します。
「こんなことが?」と思うこともあるかもしれません。
しかし、どんな小さなことでも実際に改善してみると作業が効率化できることがあるのです。
2-1.不便を改善する
資材置き場に電灯がない。
備品が高いところにあり手に取りにくい、といった「ちょっとした不便」なことはどの職場にもあるでしょう。
その都度対応しているところも少なくありません。
しかし、不便をがまんしているよりは改善した方が効率は上がります。
資材置き場が暗くて困っているならば、電灯をつけましょう。
高いところに資材が置いてある場合は、その下に踏み台を作れば取りやすくなります。
こうした細かい不便を解消していくことは、一見すると労力のむだづかいに見えるかもしれません。
しかし、不便を解消することにより、作業時間が1〜2分早くなれば作業も効率化するでしょう。
2-2.むだを省く
たとえば、備品が工場のいろいろな場所に無造作に置かれていれば、数や量を把握できないでしょう。
備品以外にも掃除用具や機械を手入れするための器具などをバラバラに置いておけば、使う度に探し回らなくてはなりません。
ですから、そのようなものを一か所にまとめておいたり、整理整頓して残量が一目で分かったりするようにしておくのも改善提案のひとつです。また、備品やお手入れ用品の置き場所にも工夫をしましょう。
どこにまとめておけば一番使いやすいのか考えてください。
いくらまとめておいても、使う場所から遠く離れたところに置いてしまえば意味がありません。
2-3.安全に作業ができるようにする
現在の工場は、昔に比べるととても安全になりました。しかし、事故がゼロになったわけではありません。
むしろ、「安全だろう」と思いこんでしまうと、油断から事故が起きやすくなります。
ですから、通路にものを置かない、フォークリフトに目立つランプをつけるなど、安全に作業ができるような改善提案を行いましょう。
特に、フォークリフトは小回りがきいて便利な反面、転倒すると大事故につながりやすいのです。
3.改善提案を積極的に行うにはどうしたらよいのか?
改善提案を積極的に行うには、改善案を提案できる場とそれを受け入れて実行する行動力が必要です。
せっかく提案しても「考えておく」としか上司が返事をしなければ、だれも改善案を出そうとしなくなるでしょう。
また、改善案を出しても「それは無理だな」と一蹴されるような職場でも同様です。
「とにかくやってみろ」という勢いが大切。
できれば、提案したその日に実行できるようにしましょう。
そうすれば、改善案も提案しやすいです。
また、最初からうまくいくとは限りません。
改善案を実行したらかえって不便になってしまった、ということもあるでしょう。
さらに、改善案を提案するためには、ある程度の経験が必要です。
ですから、いきなり会議で「改善案を提案してすぐに実行しよう」などと提案しても、従業員はとまどってしまうでしょう。
改善提案を積極的に行ってもらうには、普段の「気づき」が大切です。
ですから、「この日に改善提案を行ってもらうから」と予告しておきましょう。
そうすれば、従業員も案を出しやすいと思います。
4.小さな改善提案の方が実行しやすい
改善提案は、小さいものから実行していきましょう。
たとえば、踏み台を作ったり備品を一か所に集めたりするのならば、すぐにできます。
大がかりなものはやりがいはありますが、実行するまでが大変です。
ですから、小さなものを行いつつ大きな改善案の実行の準備ができれば理想的でしょう。
5.まずは整理整頓から始めてみる
しかし、工場によってはなかなか改善提案ができないということもあるでしょう。
その場合は、まず整理整頓から始めてみてください。
整理整頓は、工場の作業を効率化するのに欠かせません。
自分の持ち物を整理整頓していれば、職場の不具合にも気が付きやすくなります。
たとえば、器具の収納場所や、備品の置き場所など「もっとこうした方がいいのに」と思えるものが出てくるかもしれません。
また、整理整頓も効率化が大切です。
整理整頓をしやすくする職場にするにはどうしたらいいのか、と考え出す改善のアイデアは浮かんできやすいでしょう。
このように、改善提案のアイデアが浮かばなければ、まずは身の回りを仕事がしやすいように片付けてみてください。
掃除道具を作業場所ごとに色替えをする、というのも立派な改善提案です。
さらに、整理整頓のやり方をマニュアル化したものを全員に配るだけでも、整理整頓がしやすくなるでしょう。
このように、改善提案はひとつアイデアが思い浮かべば、連鎖的に「ここはこうしよう、あそこも改善しよう」という案が浮かんできやすくなります。
ですから、無理にいろいろと考えず肩の力を抜いて考えてみましょう。
6.おわりに
いかがでしたか?今回は改善提案を活発化させる方法についてご紹介しました。
業務改善例などのキーワードでインターネットを検索すると、改善提案の例がたくさんヒットします。
どれも、「仕事上のちょっとした不便」を解消するものが多く、作業効率が劇的にアップしたとか大幅なコストダウンを達成したとかいうものではありません。
しかし、改善提案を実行したことにより、時間が数分短縮できたとかコストが1円単位で下がったということも多いでしょう。
たとえ小さくてもそれが積み重なれば大幅な効率アップやコストダウンにつながるかもしれません。
大切なのは、小さなアイデアをくだらないと思わないことです。
提案する方も受け入れる方も視野と心を広く持ちましょう。「そんなことくだらない」と思ってしまうと、何も提案ができなくなってしまいます。
面白そうだからやってみよう、という気持ちくらいで行ってみるのがちょうどよいでしょう。