食品工場における重要なルールとは?基本から管理のルールまで解説

食品工場では、消費者の口に直接入るものを生産しています。したがって、食品衛生法やHACCP(ハサップ)など法律に沿ったより厳しいルールを守ることが大切です。

ルールを守って仕事をするのは、ときに面倒くさかったり効率が落ちたりすることもあるでしょう。しかし、食品工場は一般の工場よりより高い安全性が求められます。万が一問題が発生したら工場の存続に関わる事態になる恐れもあるのです。

今回は、食品工場で守らなければならないルールについて解説します。

  1. 食品工場の運営に関する重要なルール
  2. 食品工場での衛生管理の基本ルール
  3. 食品工場の品質管理ルール
  4. 食品工場における労働安全のルール
  5. 食品工場での環境保護に関するルール

1.食品工場の運営に関する重要なルール

はじめに、食品工場の運営に関するルールについて解説しましょう。食品工場は、前述したように一般の工場より厳しい製品管理が求められます。そのため、食品衛生法やHACCP(ハサップ)といった決まりを理解し、しっかりと守ることが大切です。

1-1.2020年よりHACCPが義務化

食品を取り扱う製品を製造するには、食品衛生法を守らなければなりません。食品衛生法とは、飲食による健康被害の発生を防止するための法律です。2020年6月1日に改正されえHACCP(ハサップ)が義務化されました。HACCPとは、飲食による健康被害を起こす原因を事前に予測し、危険なポイントを監視することで事前に防ぐ取り組みです。

なお、HACCPは国際的な衛生規格であり、アメリカやEUでも衛生管理の基準となっています。日本の食品のレベルは高く、冷凍食品からお菓子、保存食品に至るまで外国へ輸出している企業も多いでしょう。

グローバル化が進んだ現在、HACCP厳守が売り上げを大きく左右する可能性もあります。現在食品工場に求められているのは、HACCPによる衛生管理を行うことで、守られていなくても罰則などはありません。しかし、近い将来罰則等が定められる恐れもあるでしょう。具体的には「衛生管理計画の策定」「計画に基づく実施」「確認と記録」です。

1-2.従業員への周知徹底が大切

食品工場における衛生管理や運営のルールを従業員に徹底して周知することが大切です。いくら素晴らしいルールがあっても従業員が守らなければ元も子もありません。特に従業員へは、次にご紹介する衛生管理や品質保護に関するルールを覚えてもらいましょう。

2.食品工場での衛生管理の基本ルール

食品工場で最も重要なことは、衛生管理です。ここでは、衛生管理の基本ルールについて解説します。

2-1.服装のルール

食品工場では、帽子・マスク・作業着・長靴などの着用を徹底します。食品工場で作業する従業員の服装は、目だけ出して後は全て覆い隠した状態が理想です。また、定められた服装をしていても、髪の毛などが出ていたら意味がありません。正しく着用しているかも徹底しましょう。このほか、作業を行う服を床などに置かない等、管理も徹底します。

2-2.手洗いのルール

服装管理と同じくらい、手洗いのルールも重要です。30秒以上手洗いする、手洗いの際に水を飛ばさない、手洗いをした後周囲を可能な限り触らないなど、ルールを定めて遵守しましょう。また、手洗いを徹底できる設備の設置も重要です。

2-3.清掃のルール

食品工場では、製造に使う器具から製造場所まで清掃を徹底しましょう。いくら従業員が衛生管理をしていても、器具や工場自体が汚れていては意味がありません。また、アレルゲンを取り扱っている場合、混入を防ぐためにも清掃は重要です。工場の中には従業員が清掃を行うところもありますが、専用の清掃業者に依頼できればそれが理想でしょう。また、器具の清掃は専門的な知識も必要なので、可能なれば業者に任せるのが理想です。

3.食品工場の品質管理ルールとは?

ここでは、食品工場の品質管理のルールについて紹介します。品質管理がおろそかだとクレームに直結しがちです。可能な限りルールを徹底させましょう。

3-1.原材料の取り扱いに関するルール

食品の原材料は、冷凍・冷蔵・常温などいろいろな保存方法があります。これらの保存方法は徹底しましょう。短い時間でも冷蔵や冷凍の食材を常温で保存してはいけません。また、包装を破った状態で原材料を放置するのも禁止です。きれいに見える工場の中でも、ホコリ等が混入する恐れがあります。

3-2.異物混入を防ぐためのルール

消費者からのクレームで最も多いのが、異物混入です。髪の毛など取り外せないもの以外は、できるだけ工場内に持ち込んではいけません。指輪やイヤリング、ピアス、ネックレスといったアクセサリーはもちろんのこと、ポケットの中の鍵などもロッカーにしまいましょう。また、靴底の砂なども工場に入る前に徹底して落とします。

4.食品工場における労働安全のルール

食品工場は、以外と労災が起こりがちです。ここでは、食品工場における労働安全のルールを紹介します。

4-1.工場内を走らない

衛生管理を徹底するために、食品工場は水をたくさん使います。床が濡れていたりすべりやすくなってたりすることも珍しくありません。仕事が忙しいときは、少しでも時間を節約しようと走りたくなります。しかし、工場内で走るとホコリなどが舞い上がって異物混入の原因になる可能性があるだけでなく、すべって転んでケガをする恐れもあるでしょう。工場内で走り回らないようにルールを徹底してください。

4-2.器具の取り扱いについて

食品工場で使う製造機器は刃物がついていたり重量があったりと、扱いを間違えると大けがにつながります。正しく扱えるようにルールを徹底しましょう。また、破損した機器を取り扱っていると異物混入の恐れがあるだけでなく、労働災害の危険もあります。仕事前、仕事後の危機の点検も徹底しましょう。

5.食品工場での環境保護に関するルール

食品工場でも、環境保護に取り組まなければなりません。以下のようなルールを徹底することで、環境保護に役立ちます。

  • 材料は可能な限り無駄なく使う
  • 加熱や冷却には排熱を利用する
  • 水の使用を節約する
  • 照明や空調の使用を抑えて省エネに取り組む
  • 包装の簡素化

なお、環境保護も重要ですが、品質管理、衛生管理をおろそかにしてはいけません。品質管理、衛生管理を徹底したうえで環境保護に取り組みましょう。

まとめ

今回は、食品工場におけるルールを解説しました。全て守るのは不可能でも、可能な限り守ろうと努力すれば、クレームの軽減、売り上げの向上なども見込めるでしょう。また、食品工場で事故が発生すると被害が拡大しがちです。一度失墜した信用を回復するのも大変でしょう。ルールの徹底は、自分たちの働く環境を守るためにも有効です。