ホモジナイザーにはどんな方式がある?導入方法とともに解説

ホモジナイザーは、食品や化粧品、染料などを製造する工場から大学の研究室まで幅広く導入されている機器です。

品質の向上や研究の多様性のためにホモジナイザーを導入したい、と考えているところもあるでしょう。その一方で「ホモジナイザーの種類が多すぎて、どれを選んでいいか分からない」と悩んでいる方もいると思います。

この記事では、ホモジナイザーの方式や導入方法を紹介しましょう。

  1. ホモジナイザーとは何か
  2. ホモジナイザーにはどのような方式がある?
  3. ホモジナイザーを導入する際の注目ポイント
  4. ホモジナイザーに関するよくある質問

この記事を読めば、ホモジナイザーの種類やそれぞれに適した導入場所も分かります。ホモジナイザーの導入を考えている方は、この記事を読んで参考にしてください。

1.ホモジナイザーとは何か

ホモジナイザーとは、超音波や圧力、さらに撹拌によって物質の分散・粉砕・乳化などを行う機器です。複数の物質が混在したものの場合、粒子が異なったり物質の混ざり具合にむらがあったりします。このような物質をホモジナイズすることにより、品質が高まったり安定したりするのです。また、水と油のように分離してしまうものを混ぜ合わせる「乳化」も、ホモジナイズの一種といえます。ホモジナイズは食品・顔料・化粧品などいろいろな製品の製造過程に用いられており、私たちにとって案外身近です。このほか、大学の研究室でもホモジナイザーが活用されている場所がたくさんあります。

2.ホモジナイザーにはどのような方式がある?

はじめに、ホモジナイザーの方式について解説します。それぞれ設置に適した場所や特徴も紹介するので参考にしてください。

2-1.超音波方式

超音波方式とは、ホモジナイズしたい物体の中に超音波を流し、キャビテーションを起すことで物質を破砕・分散・乳化などを行います。小型化も可能で、卓上サイズのホモジナイザーなど種類も豊富です。分散や破砕のレベルも高い反面、一度にたくさんの量を処理できません。そのため、工場で大量の製品を作るために用いるのは不向きです。

2-2.撹拌式

撹拌式とは、文字どおり物体をよく撹拌することで、分散や乳化をする方式です。大きな機械的なあわ立て機をイメージしてもらうといいでしょう。システムがシンプルな分サイズも豊富で、卓上サイズから工場の製造ラインに組み込むことも可能です。その反面、ホモジナイズの精度はそれほど高くありません。そのため、本格的な分散や乳化の前に使用されることもあります。

2-3.高圧式

高圧式ホモジナイザーは、圧力をかけて狭い場所から一気に物質を押し出すことで物質を破砕・分散・乳化などを行える方式です。精度の高いホモジナイズが行え、しかも大容量の物質をホモジナイズができるので、工場での使用に適しています。
高圧式にはノズル式とバルブ式の2種類があるのが特徴です。ノズル式は、高圧をかけて細いノズルへ物質を通過させることにより、ホモジナイズを行います。粒子をより細かく分散・破砕できるのがメリットですが、ノズルがつまってしまうので小まめなメンテナンスが欠かせません。バルブ式は、高圧力をかけてホモバルブを通過させることにより、物質を分散化したり粉砕したりする方法です。高粘度の物質もホモジナイズできるといったメリットが大きいので、工場等で広く導入されています。

3.ホモジナイザーを導入する際の注目ポイント

ここでは、ホモジナイザーを導入する方法や注目ポイント、注意点などを紹介します。ホモジナイザー選びに迷っている方は参考にしてください。

3-1.ホモジナイズしたい物質に応じて選ぶ

ホモジナイザーは、方式によってホモジナイズできる物質に得意、不得意があります。たとえば、細胞のような物質を高精度で破砕したい場合は、超音波式ホモジナイザーが適しているでしょう。高粘度の物質を大量にホモジナイズしたい場合は、高圧式かつバルブ式タイプのホモジナイザーが適しています。

3-2.使う場所によって選ぶ

ホモジナイザーはさまざまな大きさの製品があります。たとえば、大学の研究室で使いたい場合は、卓上式や持ち運びできるタイプが便利です。一方、工場で大量の物質をホモジナイズしたい場合は、大型で生産ラインに組み込めるタイプが適しています。迷っている場合は、取り扱いメーカーに相談して適した製品を選んでもらいましょう。

3-3.使用期間に注意して選ぶ

ホモジナイザーは良質な中古品も出回っています。新品よりは安価なので「中古品でいいかも」と思う方もいるかもしれません。しかし、いくら丁寧にメンテナンスされていても、中古品の使用期間は新品より短めです。また、機能も最新の製品より劣っているものが多いでしょう。メンテナンスしながら丁寧に使ったりアフターフォローを受けながらホモジナイザーを使ったりしたい場合は、新品がおすすめです。こちらも、取り扱っている業者に相談してみましょう。

4.ホモジナイザーに関するよくある質問

ここでは、ホモジナイザーに関するよくある質問を紹介します。

Q.ホモジナイザーと撹拌機は違うのでしょうか?
A.似ていますが、撹拌機に比べてホモジナイザーは高品質な分散や破砕が可能です。

Q.ホモジナイズを行っても品質に変化はないのでしょうか?
A.物質を分散化したり均一化したりするだけなので、品質に変化はありません。

Q.ホモジナイザーで乳化を行った場合は、再分離しないのですか?
A.乳化剤を加えれば際分離しません。高品質な乳化をしたい場合は撹拌機よりホモジナイザーがおすすめです。

Q.ホモジナイザーは製造ラインに組み込むことはできますか?
A.はい。オーダーメイドも可能です。

Q.持ち運びができるホモジナイザーとはどのようなものでしょうか?
A.主に超音波ホモジナイザーであり、超音波を発する棒状の機械です。物質が入った容器に入れて使用します。

まとめ

ホモジナイザーはさまざまな種類があるので、用途に合わせて選ぶことが必要です。ホモジナイザーの導入や選び方に迷った場合は、三丸機械工業へご相談ください。長年の経験と実績により、適切な製品をご紹介します。導入のご相談だけでもお受けいたしますので、お気軽にお問い合わせください。