微粒子分散を行う方法や装置について解説! 微粒子分散のメリットは?

微粒子分散とは、文字どおり非常に細かい固体や液体の粒子が、液体の中に均等に散っている状態のことです。食品・薬品・化粧品・塗料・顔料など、微粒子分散を行って品質を向上させたり安定させたりしているものはたくさんあります。また、微粒子分散を行う装置も年々進歩を続けており、装置の買い替えを検討している業者もいることでしょう。

今回は、微粒子分散の原理やメリット、微粒子分散を行う装置について解説します。

  1. 微粒子分散の方法やメリット
  2. 高圧ホモジナイザーを導入する方法
  3. 微粒子分散に関するよくある質問

この記事を読めば、微粒子分散を行う装置の導入方法などもよく分かります。微粒子分散について知りたい人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.微粒子分散の方法やメリット

はじめに、微粒子分散を行う方法やメリットを紹介します。

1-1.分散とは何か

分散とは、液体の中に固体や液体の粒子を均等に混ぜ合わせることです。たとえば、しぼりたてで何の加工もしていない牛乳は、脂肪分がいくつもの塊になって浮いていることがあります。飲む分には、これでも問題ありません。しかし、味をよくしたり加工しやすくしたりするためには、脂肪分を装置にかけて分散することが必要です。市販の牛乳のほとんどが、分散を行って品質を均一・向上化しています。このほか、化粧品や塗料・医薬品・食品の製造過程でも分散はよく行われているのです。

1-2.微粒子分散のメリット

微粒子とは、とても細かい粒子のことです。技術の進歩により現在は微粒子が簡単に作れるようになり、10億分の1mというナノ粒子も工業製品や医薬品の分野で盛んに使われています。また、微粒子は分散すると、自重で液体の底に沈んでいく速度と周りの液体分子の衝突によって揺り動かされる速度がほぼ同じになり、簡単には沈まなくなるのです。

ですから、微粒子分散を行えば、界面活性剤等、分散を安定させる物質の使用量も少なくなり、単なる分散より高品質で安定した製品を作ることができます。前述したように、現在は技術の進歩によって微粒子が作りやすく、安価にもなりました。そのため、微粒子分散を行って作る製品も増え続けています。

1-3.微粒子分散の方法

分散の最も簡単な方法は、攪拌(かくはん)です。つまり、泡だて器も分散装置の一種になります。しかし、単に攪拌するだけでは液体中に粒子を均一に分散することはできません。そこで、使用されるのが「高圧ホモジナイザー」です。ホモジナイザーは、混ぜ合わせた物質同士を狭い隙間から高圧で押し出します。そうすれば、圧力によって均一に物質同士が均一に混じり合うのです。また、高圧をかけることにより、物質が細かく砕けて微粒子になります。

なお、物質の中に超音波発生装置を入れて物質を均一に分散させる方法もありますが、この方法だと少量しか分散化できません。ですから、研究室などで少量の物質を分散化させるためには、超音波ホモジナイザーが使用されます。工場などで大量の微粒子分散を行うには、高圧ホモジナイザーが一般的です。

分散とは、細かい粒子を特定の物質内に均一に散らばらせる方法なんですね。
はい。高品質の製品ができるほか、物質を安定させることができます。

2.高圧ホモジナイザーを導入する方法

この項では、微粒子分散を行うための高圧ホモジナイザーを導入する方法を解説します。

2-1.高圧ホモジナイザーを導入する方法

ホモジナイザーは、いろいろなメーカーから豊富な種類が製造・販売されています。レンタルを考えている、という企業もあるでしょう。ただし、毎日大量の物質を微粒子分散する場合は、購入したほうが経済的です。なお、産業展などでは各メーカーの高圧ホモジナイザーの性能等を見比べることができます。また、三丸機械工業でも、ホームページからご相談を受けつけているので、ぜひ利用してみてください。とりあえず話だけでも聞いてみたい、という場合もおすすめです。

2-2.高圧ホモジナイザーの中古市場について

高圧ホモジナイザーは、中古市場も活発です。しかし、微粒子分散は最新の装置ほど短時間省エネで行うことができます。また、中古のホモジナイザーはどんなに丁寧にメンテナンスをしていても、新品に比べると寿命が短くなりがちです。ホモジナイザーが製品の製造に欠かせないという場合は、ぜひ、新品の購入を検討してください。

2-3.業者の選び方

ホモジナイザーを扱っている業者の中には、低価格を売りにしているところもあります。確かに低価格で高性能な製品が手に入るのは、大きな魅力です。その一方で、アフターサービスも重要になります。いくら高性能な機械を安価で購入しても、故障のたびに修理費がかかり、機械が止まっていては大変です。三丸機械工業では、アフターサービスにも力を入れています。ホモジナイザーは高価な機械なので、アフターサービスが充実している会社での購入がおすすめです。

三丸機械工業では、高圧ホモジナイザーを製造、販売しているんですね。
はい。導入を考えている方はぜひ一度ご相談ください。

3.微粒子分散に関するよくある質問

Q.微粒子分散を行えば、界面活性剤のような物質は必要ないのでしょうか?
A.全く必要ないということはありませんが、一般的な分散よりも少量ですむこともあります。

Q.微粒子分散は、分散しながら粒子を砕くのでしょうか?
A.あらかじめ微粒子レベルに物質を粉砕しておいてから混ぜるほうが一般的です。

Q.高圧ホモジナイザーを製造ラインに組みこむことはできるでしょうか?
A.はい。可能です。

Q.新品の高圧ホモジナイザーのメリットは何でしょうか?
A.機能もさることながら、省エネの度合いが違います。同じ時間作動させても新製品のほうが電気代が少なくてすむでしょう。

Q.超音波ホモジナイザーで大量の物質を微粒子分散化するのは不可能ですか?
A.絶対に不可能というわけではありませんが、現在のところは高圧ホモジナイザーのほうが効率よく分散化できます。

おわりに

今回は、微粒子分散について解説しました。聞きなれない言葉ですが、化粧品や医薬品・食品など微粒子分散を行うことで、高品質な製品が作れるものはたくさんあります。現在は、微粒子物質がお手ごろな価格で手に入るようになりました。微粒子分散を行うことにより、製品の高品質化を考えている企業は、ぜひ新しい高圧ホモジナイザーの導入を考えてみてください。