工場の設備は日常点検が大切! その理由と方法を解説

工場を安全に稼働し続けるには、設備の日常点検が欠かせません。しかし、「日常点検が形式的になっている」「つい、おざなりになってしまう」と悩んでいる人も多いでしょう。今回は、工場の設備点検の重要性や日常点検を効率よくかつ的確に行う方法を紹介します。現在は技術の進歩により、工場で使う設備も安全度が高くなりました。しかし、絶対に事故が起こらないわけではありません。

  1. 工場設備は日常点検が欠かせない
  2. 工場の設備点検は2種類ある
  3. 工場の日常点検方法
  4. 点検漏れが起こる理由
  5. 点検漏れを防ぐにはマニュアル作りが大切
  6. 工場設備の点検に関するよくある質問

この記事を読めば、工場の設備を効率よく日常点検するコツなども分かるでしょう。日常的に工場設備の点検が必要だがうまくいかないと悩んでいる人は、ぜひこの記事を読んで参考にしてください。

1.工場設備は日常点検が欠かせない

はじめに、工場設備に日常点検が欠かせない理由を紹介します。

1-1.消耗品は日々摩耗(まもう)していく

工場設備自体は耐久年数が高いものがほとんどです。しかし、工場設備には消耗品もたくさん使われています。たとえば、ホース類やバネ類、歯車類などです。これらは日々摩耗(まもう)していき、ある日突然壊れることもあります。ですから、日常点検で状態をチェックすることが大切です。

1-2.環境によって工場設備の寿命は変わる

工場設備は、「このくらいは持ちます」という寿命がありますが、設備の寿命は環境によって差が出ます。「まだ新しい」と思っていても、環境によっては寿命が短くなることもあるでしょう。いきなり故障することもありますが、予兆が出ることもあります。日常点検をしていれば、故障の予兆を早く察知することができるでしょう。

2.工場の設備点検は2種類ある

工場の設備点検には、法定点検と自主点検があります。法廷点検とは、法律で定められた点検です。点検する業者や点検の間隔なども全て法律で定められています。法定点検を怠ると、法律に沿って罰せられるので注意しましょう。一方、自主点検は自分たちで自主的に行う点検です。日常点検も自主点検に含まれます。

3.工場の日常点検方法

工場の日常点検方法はどのように行うのか、その方法の一例を紹介します。

3-1.点検が必要な場所をピックアップする

日常点検は隅々まで行うことはできません。そこで、耐用年数が短い消耗品を使用している場所を中心に点検が必要な箇所をピックアップしていきます。

3-2.点検の方法と頻度を決める

メーカーと相談するなどして、点検の方法や頻度を決めます。点検にかけられる時間は限られているので、効率よく点検できる方法を探すことが大切です。また、繁忙期なども考えて点検時期を決めましょう。

3-3.マニュアルを作る

日常点検の理想は、従業員全てが点検を行えることです。特別な資格などがいらなければ、従業員全てが点検できるようにマニュアルを作りましょう。また、点検を複数で行うようにすれば、点検する人がいないのでできないという事態を避けられます。

3-4.実際に点検をする

ここまでの工程を経て実際に点検を行います。マニュアルが完成させていれば、引き継ぎも簡単です。また、点検の時期や方法をしっかりと決めておくことも重要になります・

4.点検漏れが起こる理由

しかし、実際は工場の日常点検には点検漏れが発生することが珍しくありません。それには、以下のような理由があります。

  • 点検する人が決まっており、その人が休むなどして点検ができなくなった
  • 最後に点検した人が書類を作成せず、点検日が分からなくなった
  • 繁忙期で製造が優先された
  • 点検日を忘れた

つまり、大半がヒューマンエラーです。

5.点検漏れを防ぐにはマニュアル作りが大切

点検漏れを防ぐには、社員教育もさることながらマニュアル作りが大切です。いつ、どんな点検を誰がやったか書き込める点検表と共に作っておきましょう。現在は、無料でテンプレートもダウンロードすることができます。たとえば、チェック項目が一覧表になっており、そこにチェックを入れるだけで記入が完了するようなシートを作っておけば、手間もかかりません。マニュアルとセットで用意しましょう。

6.工場設備の点検に関するよくある質問

この項では、工場設備の点検に関するよくある質問

Q.工場設備は、どんなものでも日常点検が必要ですか?
A.はい。特に、消耗品を使っているものは定期的に点検をしましょう。

Q.日常点検の頻度はどのくらいがいいですか?
A.機械によって異なりますが、週一、月一、三か月に一度などの割合が一般的でしょう。

Q.設備点検は、何人で行うのが一般的ですか?
A.1人でも行えますが、引き継ぎなどのことを考えると2~3人体制で行うといいでしょう。

Q.日常点検のチェックリストなどは取っておいたほうがいいですか?
A.法定点検の参考になるようならば、一定期間保管しておきましょう。

Q.チェックリストを作りたいのですがテンプレートはありますか?
A.はい。設備点検・チェックリストなどで検索すると無料で使えるテンプレートがヒットします。

まとめ

今回は、工場設備の日常点検が必要な理由などを説明しました。点検は面倒ですが、万が一の事故を防ぐためにも重要です。点検漏れが問題になっているのならば、チェックリストの作成や複数人での点検など、点検漏れを起こさない方法を考えましょう。また、点検できる人を複数人そろえておくのもおすすめです。