粉体分散の方法や必要性を解説! 粉体分散機の導入方法も紹介!
粉体分散は、製品の質を高めるためにも重要な工程です。医薬品・化粧品・化学薬品などあらゆる分野で粉体分散が行われており、専用の装置も開発されています。「粉体分散装置を導入したいが、どれを選んだらいいか迷っている」という人もいるでしょう。
そこで今回は、粉体分散の方法や粉体分散を行う装置について解説します。
- 粉体分散の装置について
- 粉体分散機の導入方法
- 粉体分散・粉体分散機に関するよくある質問
この記事を読めば、粉体分散の装置を導入する際の注意点や気をつけるポイントなども分かるでしょう。分散機について知りたい、導入を検討したいという人は、ぜひ読んでみてくださいね。
1.粉体分散の装置について
はじめに、粉体分散の仕組みや行うことによるメリット・分散を行う装置などを紹介します。
1-1.粉体分散とは何か
粉体分散とは、物質の粒子を空中や液体中に均一に分布させることです。攪拌(かくはん)・粉砕・気流の加速などを利用し、粒子を空中や液体中に分散させるものを「分散機」と呼びます。なお、空中に粒子を分散させることを「気中分散」、液体中に粒子を分散させることを「液中分散」と呼び、区別しているので覚えておきましょう。
1-2.粉体分散をする必要性やメリット
粒子を気体や液体中に分散させることにより、粒子の観察が容易になります。また、粒子と液体を用いた製品を製作する場合、粒子を分散化することで、品質が向上するでしょう。たとえば、走査型電子顕微鏡や光学顕微鏡で粒子を観察する場合は、気中分散を行います。一方、液体中に粒子を分散させて作る製品は、食品・塗料・化粧品・医薬品など豊富です。
1-3.粉体分散装置の仕組みや種類
粉体分散装置は、その名のとおり粒子を気体や液体中に分散するための機械です。料理に使用する泡だて器や電動ミキサーも粉体分散装置の一種と言えます。粉体分散装置は、粒子を攪拌・衝突・高圧噴射させることによって分散させるので、その方法から規模まで種類は豊富です。製造ラインに組み込まれるものから、卓上で使用するものまで用途によって選びましょう。
1-4.ホモジナイザーも分散装置の一種
ホモジナイザーとは、液体中の粒子に圧力をかたり超音波を当てたりすることにより、粒子の均一化を行う装置です。粉体の物質と液体を混ぜ合わせてホモジナイザーにかければ、粉体分散を起こすことができます。
2.粉体分散機の導入方法
この項では、粉体分散機の導入する際、注目するポイントや注意点を紹介します。
2-1.導入する前にチェックしておくこと
粉体分散機の導入を考えている場合は、以下の項目をチェックしておきましょう。
- 分散するところ(気体中か液体中か)
- 粉体分散をする目的(実験に使うのか、製品を製造するのに用いるのかなど)
- 一度に分散する量
これを把握しておけば、分散機の種類や大きさを絞ることができます。
2-2.レンタルか導入か迷ったら導入
粉体分散機はレンタルできるものもあります。しかし、粉体分散機は長期間使用することが多く、機械の寿命までレンタルするならば、導入したほうが割安になるでしょう。
2-3.業者の選び方
粉体分散機は多くの業者で製造・販売しています。最近はサイトを開設している業者も多いので、サイトで商品を確認することも業者に見積もりを依頼することもできるでしょう。値段や性能に注目しがちですが、アフターケアも大切です。粉体分散機を長く使うためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。アフターケアにも力を入れている業者から購入すれば、故障なども起こりにくくなるはずです。
3.粉体分散・粉体分散機に関するよくある質問
この項では、粉体分散・粉体分散機に関するよくある質問を紹介しましょう。
Q.粉体分散は、分散方法によって分散具合に差がありますか?
A.はい。攪拌・障害物衝突・高圧分散など、方法によって分散具合が変わります。ですから、どの程度の分散になるかも確かめて導入するといいですね。
Q.卓上サイズの粉体分散機は、持ち運べますか?
A.はい。持ち運び可能なものもあります。
Q.粉体分散機の寿命はどのくらいですか?
A.10~15年も使うと、おおよそ寿命が来るでしょう。
Q.粉体分散機は固体をバラバラに砕くことは可能ですか?
A.分散の方法によってはできます。たとえば、攪拌すれば、結合力の弱い固体ならバラバラにできるでしょう。
Q.粉体分散機は中古でも出回っていますか?
A.出回っていますが、寿命はどうしても短くなりがちです。毎日使用し、できるだけ長期間使用したい場合は、新品を導入したほうがいいでしょう。
まとめ
いかがでしたか? 今回は、粉体分散や粉体分散機について解説しました。粉体分散機は用途や分散する物質の量に合わせて選びましょう。分からないことは、業者に尋ねるのが一番です。買い替えを検討している場合は、以前と同じようなものだけでなく、ぜひ、最新機種も候補に入れてみましょう。