乳製品をホモジナイズする理由
ホモジナイザーとは、物質の中にある粒子を細く砕き均一化する装置で、英語の「均質にする=ホモジナイズ」からきています。現在、食品や化粧品、薬品等あらゆるジャンルで利用されていますが、一番ボピュラーなものは牛乳です。
「牛乳をホモジナイズする」とは・・
絞ったばかりの生乳をそのままにしておくと、上部にクリーム層ができます。なぜかというと、生乳中の脂肪球はバラつきがあり、このうち脂肪球が大きいものは浮き上がりやすく、浮き上がったものが互いに結びついてクリーム状となり分離してしまうからです。牧場などでしぼりたて牛乳が売っていますが、よく見ると脂肪分が分離していたりします。
脂肪分が分離しないように、バラつきのある脂肪球を小さくし、成分を均一にするためにホモジナイズします。3〜5ミクロンある生乳の脂肪球は当社のホモジナイザーにかけることで、0.7ミクロン程度になります。撹拌式では1ミクロン以下にはできません。これは高圧式ホモジナイザーだからできる細かさです。
ホモジナイズするメリット
ホモジナイザーにかけるメリットは
- 脂肪球、たんぱく質が細くなるので、体内への吸収がよくなります。
- ばらつきのあった脂肪球の大きさが均一となり、舌触りをよくします。
- 性質を変えることなく、品質を安定させ長期の保存が可能になります。
ホモジナイザーのなかった頃は、保存の期間や環境によっては脂肪が分離して牛乳容器にくっついてしまうことがあり、安定した品質ではありませんでした。牛乳の分離を防ぎ、その後の工程の殺菌管理やボトリング作業がスムーズにするホモジナイズは乳製品を安定して流通させるには必要な技術なのです。