超音波破砕機とはどのような装置? 何を破壊することができるの?


超音波破砕機とは、細菌など細かいものや分子構造を破壊し、乳化や分散・化学反応の促進を行うことのできる装置です。医薬品・化粧品を製造する工場や食品会社・大学の研究室などに需要があります。

今回は、超音波破砕機の仕組みや使い方、導入方法などを解説しましょう。

  1. 超音波破砕機の基礎知識
  2. 超音波破砕機の使い方
  3. 超音波破砕機の基礎知識
  4. 超音波破砕機に関するよくある質問

この記事を読めば、超音波破砕機の知識はバッチリです。超音波破砕機の導入を考えている方は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.超音波破砕機の基礎知識

はじめに、超音波破砕機の仕組みや用途などを解説します。どのようなものを破壊できるのでしょうか?

1-1.超音波破砕機の仕組み

超音波破砕機は、発振機と振動子という二つで構成されています。振動子を液体の中に入れて発振器を作動させると、約2万回の縦振動が振動子から発生し、液中に加圧と減圧を生じさせるのです。この圧力差によって液中には真空の泡が生まれ、はじけた瞬間に大きな衝撃波が起こって液中に乱流を巻き起こします。これによって、細胞壁やDNAなどの小さいものを破壊したり乳化や分散化が行われたりするのです。液中で乱流を発生させることによって物質の粒子同士をぶつけて破壊を行うため、粒子が比較的整いやすく、分散の最終工程などに使われます。

1-2.超音波破砕機の使用目的

超音波破砕機を使用すると、

  • 細胞壁やDNAなどの破壊
  • 鉱物などの分散化
  • 物質の乳化

などを行うことができます。高圧ホモジナイザーと使用目的はほぼ一緒ですが、超音波を利用することによって、物質の粒子がより均一化できるのが大きなメリットです。

1-3.超音波破砕機の価格や問題点

超音波破砕機の価格は数万円~数十万円が相場です。液中に振動子を入れなければなりませんので、あまり大型化をすることはできません。そのため、超音波破砕機は卓上タイプのものが主流です。工場などで生産用に使うことのできる超音波破砕機も製造・販売されていますが、その数はそれほど多くありません。また、超音波破砕機はデリケートなため、物性変化が起こると、機種によっては破砕機が止まってしまいます。
なお、電波法によって10kHz以上かつ高周波出力が50Wを超える超音波機器を使う場合は、法務省への申請が必要です。ですから、超音波破砕機を導入する場合は申請が必要かどうかメーカーに尋ねてみてください。

2.超音波破砕機の使い方

超音波破砕機は、振動子を分散・破壊したい液中に入れ、発振機から出力を行えば破壊を行えます。なお、超音波破砕機は発生する音が大きく、周囲の環境を破壊する恐れがあるのです。特に、大きな生産型超音波破砕機を使用する場合は、密閉した防音ボックス内で行わなければなりません。また、発振を行う発振機を内圧式防爆にしたりケーブルを長くしたりして、防爆エリア外に設置する方法もあります。

超音波破砕機でも、小型や超小型のものはそこまで大きな音が出ることはありませんが、それでも周囲に影響が出ることもありますので、指定された場所以外のところでは使わないようにしましょう。

3.超音波破砕機の導入のプロセス

この項では、超音波破砕機を導入するまでの過程を解説します。ぜひ、参考にしてください。

3-1.超音波破砕機のサイズを決める

超音波破砕機には、前述したようにいとろいろなサイズがあります。大型のものは少ないのですが、小型や極小サイズのものは種類も豊富ですので、いろいろなメーカーのものを見比べてみましょう。
また、前述のとおり、超音波破砕機は粒子をきれいに均一化したり細胞壁などの小さいものを破壊できたりする反面、一度に破壊できる物質の量が少なく、超音波による周辺環境への影響のことを考えなくてはなりません。
メリットデメリットを良く考えた上で導入を決めましょう。

3-2.新品か、中古品かを決める

超音波破砕機は中古市場も形成されています。使用頻度がそれほど高くないのならば、中古品を選んでもいいでしょう。ただし、性能は新品の方が上です。また、1,2回使用するだけという場合は、レンタルする方法もあります。

3-3.メーカーを決める

超音波破砕機は、いろいろなメーカーで製造・販売されています。値段で決めても良いのですが、メンテナンスのしやすさとアフターフォローの手厚さも選択の基準に入れましょう。前述のとおり、超音波破砕機はデリケートな機械です。大学の実験室などでいろいろな物質の破壊や分散化を行う場合、メンテナンスがしにくいものだと寿命が短くなるでしょう。また、メーカーによっては定期的にメンテナンスを行ってくれるところもあります。

3-4.高圧式ホモジナイザーとの併用も視野に入れる

生産式超音波破砕機の導入を考えている企業は、高圧式ホモジナイザーとの併用も視野に入れましょう。高圧式ホモジナイザーで乳化や分散化をしたものをさらに超音波破砕機にかけるといった使い方も可能です。三丸機械工業では豊富な製品を取り揃えて、皆様のご相談をお待ちしています。

4.超音波破砕機に関するよくある質問

Q.高圧ホモジナイザーと超音波破砕機の最も大きな違いはなんですか?
A.高圧ホモジナイザーは、高圧力をかけてホモバブルの中に物質を通すことによって分散化を行います。一方、超音波破砕機は液中で粒子同士をぶつけ合って分散化などを行うのです。

Q.超音波破砕機は、液体以外使えないのでしょうか?
A.はい。固体では振動させても真空の泡が発生しません。

Q.小型の超音波破砕機はどのくらいの量の液体を分散化できますか?
A.メーカーによって異なりますが、実験室用のものですと、ビーカーに入るくらいの量が目安になるものが多いでしょう。

Q.超音波破砕機の方が分散化などに適している物質はありますか?
A.細胞やDNAの破壊などは高圧ホモジナイザーでは行えません。超音波破砕機を使いましょう。

Q.超音波破砕機をむき出しで使えませんか?
A.大型化するほど音がうるさくなり、超音波による影響が大きくなるので使えなくなります。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回は超音波破砕機について解説しました。高圧ホモジナイザーとの違いをよく理解した上で導入を決めましょう。生産ラインで使うのでしたら、高圧ホモジナイザーの方が便利です。
 


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