分散機の種類ガイド! ~購入する際に必要な基礎知識~


製造業に欠かせない分散機には様々な種類がありますよね。
ですが、種類が多すぎてどれを選べばいいのか分からないという人も多いはず。
当然のことながら、分散機を購入する際には用途に合ったものを選択しなければなりません。

とりあえず評価が高いものを購入すればいいのではないか・・・と考えてしまう人もいるかもしれませんが、それぞれ特徴や対応できるものが違うため、正しい知識を持って選ぶ必要があるのです。
そこで、分散機を導入したいけれどどのような種類があるか分からないという人のために、分散機の種類や特徴、選び方について紹介します。
是非参考にしながら最適な分散装置を選んでみてくださいね。

1.分散機の種類

1-1.超音波分散機

超音波分散機とは、20kHz以上の音波である超音波を活用した分散機のことです。
超音波を液中に照射した場合、高速の流れを作ることができるのですが、この時に圧力が低い部分は気化を起こします。

気化したことによりキャビテーションと呼ばれる気泡が発生するわけですが、この気泡は発生したあと圧縮と圧壊を繰り返すという特徴を持っています。
これにより高温、高気圧の反応場が形成されるというのが超音波エネルギーを活用した超音波分散機です。

1-2.ロールミルとビーズミル

比較されることが多いのが、ビーズミルと3本ロールミルです。
どちらも分散機であるという点では変わりないのですが、いくつか違いがあります。

まず、ビーズミルは媒体撹拌ミルに分類され、媒体にビーズと呼ばれる球体を用いているのが特徴です。
処理能力が高いだけでなく、マイクロ・ナノメートルといったレベルでの粉砕が可能・低粘土に対応しています。

次に3本ロールミルについてですが、こちらは3本の回転数が異なるロールを使い、圧縮作用とせん断作用といった2つの作用により分散を行うのが特徴です。

こちらはビーズミルとは違って処理能力が低く粉砕はできませんが、高粘土に対応しています。

この違いをよく理解したうえで比較しましょう。

1-3.コロイドミル

液中分散機に分類されるもので、数ある分散機の中でも比較的古くから使用されているものだと言えます。
高粘度の処理物に使われることが多く、接近させた高速回転ディスクと固定ディスクの間に固体粒子を液体とともに流し込んで分散をさせるものです。

1-4.高速回転せん断型攪拌機

分散だけでなく粉砕機能も求める場合に向いています。

粉砕機にも様々な種類があり、ナノ粉砕・サブミクロン粉砕・超微粉砕・微粉砕・中粉砕・粗粉砕など、どれくらいまで粉砕をしたいかによってそれに応じたものを選ばなければなりません。

2.分散機の特徴

2-1.そもそも分散機とはなにか?

最適な分散機を選ぶためには、分散機というものについて正しく理解しておかなければなりません。

分散機とは、その名の通り分散をさせるための装置です。
気体や液体の中に別の物質を存在させたい時に使われるのですが、分散機を使うことによって別の物質を気体や液体の中へ粒子状に存在させることができます。

どういったところで使われているのかというと、実にわたしたちの生活に欠かせないものを作り出すために使われているのです。

例えば、医療の現場や食品加工の現場ですね。
また、塗料を作る際にも顔料分散機と呼ばれるものが非常に重要な役割を持っています。

基本の色とは少し違った色のみ塗料を作りたいと思った時、いくつかの色を混ぜ合わせて作ることになりますが、混ざり方が甘いとキレイな色ができません。
そんな時に分散機は均一に色を混ぜることができるため、キレイな発色を実現することができるのです。

それから、接着剤を作る際にも分散機が使われています。
分散金を使って均質化することによって高い強度を持った接着剤を作ることができるわけです。

それから、化粧品の多くも分散機、顔料分散機を使って作られています。

液状またはペースト状の材料を使って製品を作る際に、精密分散しなければならないものには分散機が使われていると言えるでしょう。

2-2.攪拌・乳化とは何が違うのか?

分散機を選ぶ際には、これらの違いをよく理解しておく必要があります。
違いを理解しておかないと、自分が必要なのはどの装置なのかがわからないからです。

分散機を購入してみたものの、本当に必要なのは撹拌(かくはん)機だったということも考えられます。

まず、「攪拌」とは個体のサイズを変えずに液体の中に混ぜ合わせることをいい、分散や乳化をする前に撹拌機が使われることもあるのが特徴です。

次に、乳化機を使って行う「乳化」とは混ざり合うことがない2つのものが液体・微粒子という形で分散しているものをいいます。

液体の中には、混ざり合わないようにできているものがありますよね。
水と油が分かりやすいのではないでしょうか。
乳化をさせることにより、水の中に微粒子となった油を分散させたり、その逆が可能となるわけです。

主に乳化製品に使われている技術で、乳化分散機を使って乳化をさせることによって舌触りが良くなったり、長期保存が可能になるといったメリットが発生します。

混ぜ合わせるといった意味では確かに同じなのですが、こういった明確な違いがあるということを理解しておきましょう。

3.用途に合わせた分散機の選び方

3-1.化粧品や塗料に関するもの

色を美しく表現するために分散機を取り入れたいと思っているのであれば、ビーズミルが向いています。

ビーズミルは、マニキュアや口紅・ファンデーションといった化粧品の他、トナー・塗料やインクジェットインキを作る際にも活用されているのです。

また、食品加工や医薬品開発においても使われることがあるため、広く活躍してくれる分散機だと言えます。

また、インクや塗料の分散という点においては縦型分散機と呼ばれるタイプも適しています。

3-2.医薬品・コーティング剤の乳化

乳化という分野において活躍しているのが、ホモジナイザーです。
ホモジナイザーは他にも化粧品や食品の乳化にも適しているので、本来まじりあうことがないとされる2つの液体を混合させる働きがあります。

サンプルの性質が高速回転に向かない、または高速回転では求める乳化具合にならないという場合には回転数を調整することができるものを選ぶようにしましょう。

3-3.サンプルの粘度に関する注意点

分散機を選ぶ際に知っておきたいこととして、粘度に関することが挙げられます。
製品によっては高粘度のサンプルに向かないものもあるので、高粘度のサンプルである場合には高粘度対応精密分散機など粘度に合った分散機を選ぶことが重要です。

この点は事前によく確認しておかなければならない点でもあるので、いざ購入をしたものの粘度が合わなかったということがないようにしましょう。

3-4.その他の注意点

分散機を購入したあとに後悔しがちな点として、掃除に関することが挙げられます。
各製品ごとに洗浄のしやすさや求められるメンテナンス頻度には違いがあるので、このような細かい点も確認したうえでどれを購入するか選ぶことが大切です。

購入時に費用を安く抑えられるものでも、頻繁にメンテナンスが必要ということになると結果的に高くついてしまうことも考えられますよね。
また、洗浄が大変な分散装置であった場合、作業効率が下がってしまう可能性も考えられます。

まとめ

いかがでしたか?

  • 分散機の種類
  • 分散機の特徴
  • 用途に合わせた分散機の選び方

について紹介をしました。
もしも、どのような分散機を選べばいいのかよくわからないということであれば、販売業者のほうに確認や相談をしながら購入を検討するのがおすすめです。

資料やカタログを請求し、分からないことがあった場合は販売元に質問をして理解をしたうえで本当に必要な分散機を選びましょう。


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